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内定者バイトの是非

Published: at 11:49

僕は内定先でバイトをしているが、内定者バイトではない。

内定者かつバイトというだけで、「内定者バイト」というような特殊な身分ではない。 元々週2 / 時給1500円でバイトをはじめて、その後すぐに時給2000円になった。始めた当初は、大学のほうが結構忙しかったので、週2だけでも働けるという条件だけでかなり嬉しかった。研究が落ち着いてきた後は、週2で研究室の輪講に行き、週3でバイトをする、ようなルーチンだった。大学が忙しいときには今週はすみませんという感じで週0になっていたりかなり柔軟にやらせてもらっていたので、待遇については不満はない。

知り合いから直接聞いた話ではあるが、確かに良くない「内定者バイト」は存在するらしい。比較的安い賃金、研修チックな業務、雑用などなどだ。自分の場合は、研修的な内容は一切無くて(逆に最初は何もわからなかったが)、自分で色々見たりやっていったなかで、こういうのがやりたいとか、部長と相談してこういう大きな課題がある、というように問題意識や課題の発見、解決方針を決める、実際に実装する、というのを一通り自分主導でやるという内容だった。週2のペースだと、業務クリティカルな内容はもちろんできないし、責任も持てないので、業務とは少し外れた、しかしいずれ必要になる問題と戦う、ような内容だった。

内定先にはインターンとバイトの両方ある。インターンは前半が講義な内容で、後半はメンターが付いて、与えられたか、またはある程度自由に課題を発見して、それを解くという内容である。実際、僕のバイトの内容は、インターンの後半に近いと感じており、特別メンターは存在しないが、必要になれば詳しそうな人とか部長と相談の機会を設けてもらったり、設計レビュー、実装レビューもしてもらう。社員は週報で僕の設計レビューと書いていたりしたので、少なくとも自分が所属した部に関しては、バイトには自由に考えてもらって、設計や実装は社員が面倒を見ながら進める、ということが一般的であるようだった。

自分は以上のような環境だったので、内定先でのバイトに全く不満はないし、むしろ全然技術力をはじめとする実力がなかった自分を採ってくれて感謝している。他に良かったことは、自分が飲み会で酒を飲んだり人と話すことが好きというのもあるかもしれないが、社内や部のイベントにも呼んでもらって、すごい社員とか普段話せないような社員の人と雑に会話できたことだ。

また、僕の内定先では、内定者でのバイトは、しなければならないでもなく、したほうがベターでもなく、やりたいならどうぞというスタンスである。僕の場合は、バイトを始めたほうが先で、内定が後で、実際はそういう内定者が多い気がしている。なにかいい感じにバーンとしたいとか、最強になりたいとか考えてはいるが、まずなにから始めればいいのか、みたいに考えている学生は、とりあえず良さそうなインターン・バイトを受けてみるのが良いと思う。自分ももっと早くからまともな職場でバイトしてればよかったと少し後悔している。

もし内定後に内定先でバイトを考えるのなら、待遇、業務内容を調べたうえで、自分がそのバイトで金を稼ぐ以外になにか目的があればやったほうがいい、なければやらなければいい、それに尽きるだけでは、というのが僕の主張である。内定者にバイトを強要してくる会社はまったくもっておかしいので、考え直したほうがいいのではないだろうか。